胸腺移植

胸腺移植は、胸腺を持たずに生まれた乳児に対する治験中の治療法です。胸腺機能不全のため、これらの乳児は T 細胞の発達が欠如しており、重度の原発性免疫不全症を患っています。

完全なディジョージ症候群の赤ちゃんには、ウイルス、細菌、その他の病原体から体を守るのに役立つ、T細胞に特化した免疫細胞の成熟に重要な腺である胸腺がありません。胸腺は、乳児自身の組織を攻撃しない一方で、感染と戦うよう T 細胞に教えます。移植用の胸腺組織は、生後6か月未満のドナー乳児の心臓手術中に廃棄される組織から採取されます。次に、小児外科医は、ドナーの胸腺組織の薄いストリップをレシピエントの乳児の大腿筋に移植します。大腿筋には、栄養と酸素を運ぶための血管網が発達する可能性が最も高くなります。